TRUNKe+ThreeBranches
主要用途  HairSalon+Cafe

構造     在来木造

規模     2階

敷地面積  321.71 u   

建築面積  98.31  u   

延床面積  134.24 u

道路面外観

左上:カウンター席

左中:テーブル

左下:芝生          

デッキとテント カットコーナー

待合いコーナー

シャンプーコーナー

有孔折板     

  道路拡幅整備が進んでいる通りに面する敷地。ハコ型の店舗が並ぶ通りに浮かんだイメージは、ハコ だった。喫茶と美容室を親子で営むハコ。その二つのハコをガラスのハコでつなぐコの字型の配置。共用のデッキをアプローチとしガラス扉(美容室)と木製扉(喫茶)から、それぞれのハコへ入る。


 ガラスの扉 を開けて、白とウォールナットで構成したカウンターで迎える。振り返った待合いには、正面から見える正方形の窓から吹抜の壁に光が射し込んでいる。シャンプーはアルコーブに設けて視線をきり、落ち着いて気持ち良く洗髪してもらう。室内は白く塗装し、木・鉄・コンクリートは素地のままと極力装飾をなくしている。そうすることで鏡に余計なものが映らないのではないかと思った。正面の壁一面を窓とし、道行く人へ宣伝する。客としてはもちろん視線が気になる。その矛盾を内外の壁と同じ色の有孔折板で塀とし対応する。想い以上に有効だった。その空間には芝生を植え、美容室・喫茶の共用の庭にした。


 木製の扉 を開けて5mのカウンターの中央辺りに入る。壁は外壁と床はデッキと共色に仕上げ外との繋がりを持たせている。奥にはテーブル席があり天井高4mほどのホールとなっている。こちらも仕上げを共色とする。けして広くない場でカウンターとテーブルに区切り雰囲気を代える。得てして狭くなりがちな方法にゆったりした席数、天井高の変化、開口部の大きさ、内外仕上げなどを丁寧に考え上手く対応出来たと思った。


ローコストにする為に各店舗の仕上げは同じ素材を使用している。ガラスのハコには廊下と洗面所を共有し、アプローチ・庭・バックヤード・駐車場も共用している。

二つの店舗だが親子の関係という事柄に、切れない空間をどのように持たせるかが今回のテーマだった。(長井)